英語が出来ない私をせめないで! ~ 英語学習あれこれ

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小説、物語以外もいろいろ読んでるんですが、ノンフィクションで初めて取り上げるのは、「ダーリンは外国人」がヒットしたマンガ家、小栗佐多里さんの体験記。

ネイティブスピーカーのパートナーがいらっしゃるので、言葉を巡るすれ違いのあれこれ?と思ったら、英語学習に関する試行錯誤の記録でした。

パートナーのトニーさんが英語も日本語もぺらぺらなのに、なぜ彼に習わないの?
と言う疑問に最初に答えていますが、トニーさんによると
「言葉を教えるようになって関係が悪くなる国際カップルがまわりに多い」から教えないんだそうで、佐多里さんも
「『先生と生徒』となるとそこに『優劣』が生じる。…ずーっと相手に先生として、自分の能力を判定され続けるなんて、イヤだーっ!」と言っている。

うん、わかるような気がします。
昔、語学講座に通っていた時、ネイティブの配偶者がいるのに習いに来ている人がいて、何で?と思ったけど、今なら良く解ります。
これって語学にだけ言えることではないんじゃ?
トニーさんみたいにわかってる人って少ないですよね。

で、佐多里さんの試行錯誤が始まりますが、ルポによる英会話スクール体験を始めとして、本、ネット、実際に会話スクールに通う、ネットで探して個人レッスンを受ける、英語喫茶、テレビ・ラジオ講座と現在考えられるものは、ほぼ出そろってます。 後、体験してないのは英語合宿ぐらいかな。

どれが効果あるか?役立つか?というより、へぇ~こんなものがあるんだ?というのがこの体験記のおもしろさ。
その点では、最初の方の変わったスクールあれこれが面白かった。
発音矯正だけで、2年間500万円とか英語学習だけに5000万も掛けた人がいるなんて、信じられないけど…。 そんなお金有るなら、世界一周豪華客船の旅でもした方が良いと思いますが。

本やネットに関する情報はちょっと役立つかな?と思う。
昔、語学学校に通ったけど、今ではすっかり忘れてしまった私も、やり直してみようかな?という気がしてきました。

佐多里さんの最終結論はラジオ講座、それに英文を沢山読むこと、覚えたい文章を壁(特にトイレ)に張ること。

これなら私も出来そうだ。

でも、肝心なことは、英語を使う機会があるかどうかということです。
パートナーが外国人の佐多里さんは海外生活の機会もあるかも知れませんが。

大切なのは英語でどう話すか、じゃなくて英語で何を話すか、つまり自分の言いたいことは何か、だと思いますよ。


「英語が出来ない私をせめないで!」 小栗佐多里 著(大和書房 だいわ文庫)