鞍馬天狗、復活!

鞍馬天狗」といっても若い方はご存じないでしょう。
大佛賞に名を残す大作家、大佛次郎が生み出した国民的時代劇ヒーローです。

時は幕末、混迷する日本に新しい時代を拓くべく、勤王の志士たちを助けて活躍する謎の剣士。
この鞍馬天狗、強いだけじゃない。 ストイックで自分には厳しいが、弱いものにはやさしい。 どんな時にも沈着冷静、ゆとりとユーモアの持ち主。
ダルタニャンにはちょっとがっかりしたけど、何も海外に目を向けなくても、国内にこんな素晴らしいヒーローがいたじゃないですか。
子どものころ、実家にあった、それはそれは古い全集(12,3巻ありました)を夢中になって読んだものです。

是非、紹介したいと探していたのですが、最近は図書館でも殆ど見かけないんですね。
近頃は勤王の志士なんて流行らない、むしろ新撰組の方が人気があったりする。 そういうご時世かと諦めかけていたら、今日(1月6日)の新聞TV版に、NHKで17日から野村萬斎主演で放送とありました。

嬉しいですね。

最近はTVあまり見ないんですけど、狂言で鍛えた萬斎さんの殺陣も期待出来そうだし、見てみようかなと思ったら、は、なに? 天狗の正体は公家の嫡男、小野宗房…ええーっ、そりゃないでしょ! 天狗はやっぱり正体不明でなきゃ。 と、ちょっと盛り下がってしまいました。
宗房は良い人で、天狗と通じるところも多い親友なんですけど。 2人の本当の関係を知りたい方は、第1作「鬼面の老女」をお読み下さい。

あ、でも、見つけにくいかも。 この機会に本も復刊されて(別に絶版じゃないと思うんですが)、手に入りやすくなればと思います。

TVも本も、鞍馬天狗の復活、期待したいですね。