通い猫アルフィーのはつ恋

通い猫アルフィーシリーズの2作目。
1作目ではアルフィーの活躍で飼い主たちはみな仲良くなり、クレアとジョナサンは結婚して、ジョナサンの家がアルフィーの本宅になっています。 ポーランド人一家は自分のレストランを持ってエドガーロードを離れたけれど、そう遠くないところなので親しく行き来しています。
そんな中、48番地にスネル一家が引っ越してきて、アルフィーは通い先が増えるかと期待するのですが、どうも様子がおかしい。 いつの間にかひっそり引っ越してきて、カーテンも閉めて引きこもりがち。 スノーボールという白い雌猫もいて、アルフィーはその美しさに夢中になりますが、彼女の方は決して打ち解けようとしません。
お節介屋のヴィクとヘザーのグッドウィン夫妻は彼らを犯罪者かテロリストと決めつけて、追い出そうと他の住民の働きかける始末。
アルフィーの家族も決して平穏ではなく、クレアは子供が欲しいのにできないことで落ち込み、ポーランド一家の長男アレクセイは転校先でいじめにあっているらしい。
彼らの問題を解決するため、アルフィーはまたもや、ちょっと危険な賭けに出ます。

日常生活では1つの問題が解決しても、また別の問題が持ち上がるのは当たり前。 そんな時、実際に力になるかどうかは別として、アルフィーのような味方が傍にいてくれると心強いですね。 スネル家の飼い猫スノーボールはもちろん、お節介なグッドウィン夫妻の飼い猫サーモンも猫仲間に嫌われているけど、自分たちの飼い主の味方というところは微笑ましくて、ちょっと安心できます。

 

「通い猫アルフィーのはつ恋」 レイチェル・ウェルズ 作

               中西和美 訳(ハーパーBooks)